コラム

2023.12.12

効率化

暑い夏が過ぎ、秋も越えてようやく冬らしくなってきたかと思えば、日中は半袖で過ごせる日もあるぐらい暖かい、不思議な季節になりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は“食べる”ということについてお話させていただきます。


 
 


昨今タイパ(タイムパフォーマンス)が注目されており、時間の効率化に対する意識が高まってきています。
映画や動画を倍速で見たり、複数の物事を同時に済ませられたりする方法や商品が、人気となっています。
そんな中、食に関しても、一部で“タイパ”が求められている傾向があります。
ある特定の栄養素に関して比率を多く占める、あるいは、1つの食品だけで全栄養素を完結できるものであったり、かつ、このようなものを、何かをしながら食べられるようなものであったり…
また、噛むことすら省くような、ドリンクタイプの食品まで登場しています。

 
 

確かに、
(しい世の中で、昔と同じだけ働いても、同じようには収入を得られなくなってきました。未来を案じて、ひたすら働く方も多くいます。一分、一秒でも無駄にしたくない。
日本はどんどん長時間労働に追い込まれています。
しかしながら、だからこそ、食においては、時間効率を意識せず、ゆったりとした気持ちで、食と時間と向き合ってほしいのです。

食べることは、体をつくること、それだけではありません。

食べものや、食べるということは、心の栄養にもなります。
時間がなく、自分では簡単に済まそうと思っていても、心はそれに満足していません。

自宅の明るい部屋の壁の近くで大声で叫びながらカメラを見ている腕を上げた無料のイライラしたアフリカ系アメリカ人の女性ストックフォト
そんな生活をしていれば、次第に心が荒んでいきます。気持ちに余裕がなくなっていきます。



最近読んだ記事で、「食に飢えると他人を思いやれなくなる」
そんな言葉を目にしました。本当にそうだと思います。
想像してみてください。今、世界のある地域では、戦争が行われています。今の日本のように、小腹が空いたからといって、食べられるようなお菓子はありません。病院や学校、もちろん家も、次々と破壊されています。全ての社会機能が止まり、支援物資も不足する中、どうにか生きようと、人は食べものを欲します。
果たして自分が同じ状況下だったら、他の人に食べものを譲ることができるでしょうか。もしかすると家族や友人にでさえ、その心の余裕を持てないかもしれません。意図せずとも、食べものをめぐって、また争いが起きることも考えられます。
このように、本来、生きる上で、食べることとは、それだけ大きな役割を占めています。
ここが整ってこそ、その他も回っていくのです。


◎目の前の食べものはただの食べものなのか
いくらあなたが、時間の効率化を求め、手軽に済ませようと手にする食材も、あなたを思わずに作られたものは、何一つ存在しません。それは、どこかの誰かが、顔の見えないあなたを思いやって、命を吹き込んだ、大切な大切な、魂そのものなのです。
それは、生産者・開発者・加工者・運送業者・調理従事者・販売者など、何人もがバトンを繋いで、やっとあなたの元に届けられているのです。
それを忘れずに、一口一口、かみ締めて、食べていただけたら嬉しいです。
あなたの元に、食べものを運んでくれた、たくさんの方々の愛を、心で感じながら、味わってほしいなと思います。


 

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